頭じらみ — 落ち着いて対処するためのやさしいガイド

幼稚園や学校から「頭じらみが見つかりました」というお知らせを受け取ったとき、多くの方が一気に不安になります。 「うちだけ?」「何か悪いことをした?」と感じたり、すぐにシーツを洗ったり、髪を何度もチェックしたり…。 でも、まず最初にお伝えしたいことがあります。 頭じらみはとてもよくあることで、そして不潔だから起こるものではありません。 毎日きれいに洗髪していても、どんな髪質でも、誰でもうつる可能性があります。 正しい知識を持って対処すれば、多くの場合 1〜2週間ほどで落ち着かせることができます。 ここでは、頭じらみについて「何が起きているのか」「どうすれば良いのか」を、できるだけわかりやすくまとめました。 頭じらみとは? 頭じらみは、頭皮や髪の毛に寄生して生きるとても小さな虫です。頭皮から少量の血を吸って生きています。 成虫は大きさが 2〜4mmほどで、動きも早く、光を避けるため見つけにくいのが特徴です。 また、頭じらみは卵を産みます。この卵は「卵(らん)」または「卵(らん)=ニット(nits)」などと呼ばれ、髪の毛にしっかりくっつきます。多くの場合、虫そのものよりも、まずこの卵に気づく方が多いです。 不快な症状はありますが、頭じらみは 危険な病気をうつすことはなく、命に関わるものではありません。 ただし、かゆみやストレスの原因になりやすいため、早めに気づいて対処することが大切です。 どうしてうつるの? 頭じらみのいちばん多い原因は、髪と髪が直接ふれることです。 特に幼稚園〜小学校低学年の子どもは、遊びや集団行動の中で自然に距離が近くなりやすいため、広がりやすくなります。 ここも大切なポイントですが、頭じらみは 飛びません。跳びません。 できることは「這って移動する」だけです。そのため、主な感染ルートは次のような場面です。 • 近い距離での遊び • 頭をくっつけて写真を撮る • 兄弟姉妹で同じ布団で寝る • 親子のスキンシップ(抱っこなど) 帽子、ブラシ、ヘアアクセサリー、ヘッドホン、枕などの共有でもうつる可能性はありますが、実際には「頭と頭が近づくこと」が一番の原因です。 また、頭じらみは人の頭から離れると長く生きられず、一般的には 1〜2日程度で弱ってしまいます。 そして何より重要なのは、清潔・不潔とは関係がないということ。 毎日洗髪していても、頭がきれいでも、うつるときはうつります。...

ストレスによる抜け毛

ストレスによる抜け毛 (休止期脱毛・テロゲンエフルビウム) 最近、枕やシャワーの排水口、ブラシに付く髪の量が急に増えたと感じていませんか? 突然の抜け毛はとても不安になりますが、その原因のひとつとして多いのが**ストレスによる抜け毛(休止期脱毛)**です。 まず知っておいてほしいのは、これは一時的な抜け毛であることがほとんどという点です。   ストレスによる抜け毛とは? 髪には成長のサイクルがあります。 通常は多くの髪が「成長期」にあり、一部だけが「休止期」に入って自然に抜け落ちます。 ストレスや体調の大きな変化が起こると、通常より多くの髪が一斉に休止期に入り、 数か月後にまとめて抜けることがあります。これが休止期脱毛です。 遺伝による薄毛とは異なり、毛根がダメージを受けているわけではありません。 体が回復すれば、髪の成長も自然に戻っていきます。   どんなことがきっかけになるの? 体や心に負担がかかる出来事が引き金になります。 よくある原因には、   高熱を伴う病気や手術、ケガ 出産後のホルモン変化 強い精神的ストレス(仕事・試験・環境の変化など) 急激なダイエットや体重減少 薬やホルモン治療の中止・変更   があります。 特徴的なのは、原因から2〜3か月後に抜け毛が始まることです。 そのため「今は特に何もないのに、なぜ?」と感じる人も少なくありません。   どんな症状が出る? 休止期脱毛は、頭皮全体から均等に抜けるのが特徴です。 こんな変化に気づくことがあります:   シャンプー時やブラッシング時に大量の抜け毛 髪のボリュームが全体的に減った感じ 分け目が少し広がったように見える...

頭皮のニオイ ― なんだかスッキリしないと感じたら

頭皮のニオイ ― なんだかスッキリしないと感じたら 毎日きちんと髪を洗っているのに、頭皮から酸っぱいような、こもったようなニオイを感じたことはありませんか? 頭皮のニオイは、実は多くの人が悩んでいる身近な問題で、気づくとストレスに感じてしまうことも少なくありません。 これは、1日過ごしたあとの自然な髪のニオイとは少し違います。洗った直後は気にならないのに、数時間後や翌日にはまた戻ってきてしまう。そんな状態が続く場合は、頭皮環境が乱れているサインかもしれません。   なぜ頭皮はニオってしまうの? 頭皮のニオイの原因は、主に**皮脂・汗・常在菌(細菌やカビ)**のバランスにあります。 頭皮はもともと皮脂(油分)を分泌し、汗もかきやすい場所です。そこに古い角質や汚れ、スタイリング剤の残りなどが溜まると、菌がそれをエサにして増え、ニオイの原因となる物質を作り出します。 意外ですが、洗わなさすぎても、洗いすぎても問題が起こりやすくなります。 洗わないと汚れが溜まり、強すぎる洗浄を続けると頭皮が乾燥して、逆に皮脂が過剰に分泌されることもあります。 特に多いのが、フケや脂漏性皮膚炎に関係するケースです。これは頭皮にいる酵母菌が増えすぎることで起こり、かゆみやフケと一緒にニオイが出ることがあります。 そのほかにも、 運動後や汗をかいたあとの洗い残し 帽子やヘルメットを長時間かぶる習慣 ホルモンバランスの変化(思春期・産後・ストレスなど) 空気中の汚れやニオイが髪に付着すること 食生活や生活習慣 といった要因が重なることもあります。   こんなサインはありませんか? 一番わかりやすいのは、頭皮や髪からの気になるニオイです。 髪を触ったあと指のニオイが気になったり、人から指摘されたりすることもあります。ニオイは、皮脂っぽい感じ、酸っぱい感じ、汗のような感じ、場合によってはチーズのように感じることもあります。 あわせて、 頭皮や髪がすぐにベタつく フケが出やすい かゆみや軽い赤みがある 洗ってもすぐニオイが戻る といった症状が見られることもあります。   何をすれば改善しやすい? 大切なのは、ニオイを隠すことではなく、頭皮環境を整えることです。 まずは、頭皮ケア用のシャンプーを取り入れるのがおすすめです。フケや頭皮トラブル向けに作られたシャンプーは、ニオイの原因になりやすい菌の増えすぎを抑えてくれます。人によって合う成分が違うため、いくつか試してみるのもひとつの方法です。 ティーツリーなど、抗菌作用が期待できる成分が入った製品が合う人もいます。ただし、頭皮が敏感な場合は刺激にならないか注意しましょう。...

カラー・ブリーチ・パーマによるケミカルダメージについて

カラーリング、ブリーチ、パーマ、縮毛矯正などの薬剤処理は、髪の色や形を変える一方で、髪の内部構造にも負担をかけます。これらを繰り返すことで、髪のたんぱく質や水分が失われ、乾燥しやすく、切れやすい「ケミカルダメージ」が起こります。 日本では、白髪染め・トーンアップ・デジタルパーマ・縮毛矯正などの施術がとても一般的です。その分、ケミカルダメージとうまく付き合うことは、多くの人にとって大切なテーマと言えます。 ダメージが進むと、髪はゴワついて手触りが硬くなり、ツヤが失われ、絡まりやすくなります。切れ毛や短い毛が目立つようになったり、毛先や生え際にダメージが集中することもあります。特にブリーチ後は、濡れたときに伸びたり“ゴムのような感触”になることがあり、そのままブラッシングすると切れてしまう場合もあります。ヘアカラーがムラになったり、すぐに色落ちしてしまうのも、キューティクルの損傷によるものです。 短い期間に複数の施術を重ねると、ダメージはさらに蓄積しやすくなります。たとえば、ブリーチのあとにパーマを重ねたり、カラーのリタッチが既染部に重なってしまう場合などです。長期間カラーを続けている方は、年齢とともに髪の耐久力が落ち、以前より傷みやすく感じることもあります。一方で、若い世代ではブリーチや派手色カラーを繰り返すことで、一気にダメージが進むケースも少なくありません。 ケミカルダメージへのケアの第一歩は、「これ以上負担をかけないこと」と「傷みの強い部分を整理すること」です。少しカットするだけでも、枝毛の広がりを防ぎ、見た目の印象が大きく変わります。そのうえで、集中トリートメントやヘアマスク、洗い流さないトリートメントなどを取り入れ、たんぱく質ケアと保湿ケアのバランスを意識してケアしていくことが大切です。 ボンド補修系トリートメントや、サロンの補修メニューも有効です。完全に髪を元に戻すわけではありませんが、内部の結合をサポートし、強度や手触りを改善する効果が期待できます。同時に、刺激の少ないシャンプーへ切り替える・濡れた髪をこすらない・タイトなヘアスタイルを避けるなど、日常の扱い方も重要なポイントです。 何より大切なのは「予防」と「間隔を空けること」です。施術の頻度を見直したり、既染部への薬剤の重ね塗りを避けたり、強い施術を段階的に行うことで、ダメージは大きく軽減できます。根元染め中心のカラーリングや、ブリーチを数回に分けて行う方法、カラーとパーマの施術時期をずらすことも、髪に優しい選択です。 髪は年齢とともに変化し、薬剤に対する耐性も少しずつ弱くなります。ダメージが気になる場合は、より穏やかな施術や、セミパーマネントカラー・グロス系メニューなど、髪に負担の少ない方法を選ぶのも一つの選択肢です。 ケミカル施術は気分を変えたり、スタイルを楽しむ素敵な手段です。だからこそ、「無理をしないこと」「間をあけること」「日常ケアでサポートすること」。この3つを意識することで、カラーやパーマを楽しみながら、健やかで扱いやすい髪を保つことができます。

「髪がパサつくのは“熱ダメージ”かも?ドライヤー&アイロンとの上手なつき合い方」

ドライヤーやアイロン、コテでスタイリングすると、仕上がりはきれいになりますよね。ですが、高温の熱をくり返しあて続けると、少しずつ髪の水分やタンパク質が失われ、パサつき・ゴワつき・切れ毛などの「熱ダメージ」が出やすくなります。特に毎日スタイリングしている人や、カラーやパーマなどで髪に負担がかかっている人は要注意です。 熱ダメージが進んだ髪は、ツヤがなくなって広がりやすくなったり、手触りが乾いた感じになったりします。スタイリングがうまく決まらなくなることも多く、枝毛や切れ毛が増えるのも特徴です。ひどい場合は、髪の表面に小さな白いポツポツが見えることもあり、これは強い熱が加わったサインです。 原因の多くは「高温での使いすぎ」や「間違った使い方」。 ・温度設定が高すぎる ・同じ場所に何度もアイロンを通す ・半乾きの髪にアイロンを当てる ・ヒートプロテクトを使わないこうした積み重ねが、ダメージを大きくしてしまいます。 一度傷んだ髪は完全には元に戻りませんが、見た目や手触りを大きく改善することはできます。まずは、熱スタイリングの回数や温度を少し控えめにして、ダメージ部分の毛先を少し整えてあげるのがおすすめ。あわせて、集中トリートメントやヘアマスク、洗い流さないトリートメントでしっかり保湿していくことで、柔らかさやなめらかさが戻りやすくなります。オイルやセラムを少量なじませるのも、ツヤやまとまり感アップに効果的です。もしダメージがかなり大きい場合は、思い切って短めに整えるのも、髪にとっては良いリセットになります。 予防はとてもシンプルです。 ・完全乾燥前にアイロンは使わない ・なるべく低〜中温でスタイリング ・毎回ヒートプロテクトを使用 ・トリートメントやヘアマスクで保湿習慣をつくる ・カラーやパーマの間隔を少しあける 髪が「最近パサつく」「前より広がる」と感じたら、それは髪からのサイン。 少しだけ熱を控えて、ケアをプラスするだけでも、髪はぐっと扱いやすくなります。

頭皮にニキビやブツブツができる原因は?「頭皮毛包炎」の症状・対処法・予防ケア

頭皮にできるニキビのようなブツブツは、「頭皮毛包炎」と呼ばれることがあります。これは頭皮の毛穴(毛包)が刺激や感染によって炎症を起こすことで、小さな発疹や吹き出物が現れる状態です。多くの場合は軽度で感染性もありませんが、かゆみやヒリヒリ感、触れたときの痛みなど、不快さを感じることがあります。 原因として多いのは、汗や皮脂が頭皮に残ったままになってしまうことです。運動後に髪を洗わなかったり、長時間帽子やヘルメットをかぶる生活が続くと、頭皮の毛穴に汚れや皮脂がたまりやすくなります。スタイリング剤の使いすぎや、強く結んだポニーテール、頭皮を頻繁にかく・こする習慣なども毛穴への刺激となり、菌や酵母が増えやすい温かく湿った環境をつくってしまいます。特に皮脂分泌の多いティーンや若い世代に起こりやすく、子どもや高齢の方では比較的少ない傾向があります。 症状としては、小さな赤いブツブツや白い芯を持った発疹がまとまって現れることが多く、髪の生え際や後頭部に出やすいのが特徴です。かゆみやヒリつきを感じたり、ブラッシングの際に痛みを覚えることもあります。症状が強い場合には膿がたまったり、かきこわしてかさぶたになることもあり、刺激が続くと一時的にその部分の髪が薄くなることもあります。 軽いケースであれば、頭皮を清潔に保つことで自然に改善することがほとんどです。温かいタオルを当てて炎症を和らげたり、抗菌・抗真菌成分を配合したシャンプー(ケトコナゾールやティーツリーオイル配合など)で洗髪すると、汚れや菌の増殖をおさえるのに役立ちます。気になる箇所に少量の抗菌クリームを使ったり、強いかゆみには軽いステロイド外用薬が有効な場合もあります。ただし、範囲が広い・痛みが強い・繰り返し発生する・市販薬で改善しない場合は、皮膚科で抗生剤や抗真菌薬の治療が必要になることがあります。改善期間中は、きつい髪型や帽子の圧迫、頭のシェービングなど、刺激につながる行為は控えるようにしましょう。 予防の基本は、「汗や皮脂をためない」「毛穴に余計な刺激を与えない」ことです。特に汗をかいた日は早めに洗髪し、スタイリング剤は軽めのものを選び、頭皮に塗り込まないようにします。帽子・ヘルメット・ブラシは清潔に保ち、きつい結び方や長時間の圧迫は避けて、頭皮を休ませる時間も作りましょう。かゆくてもかきむしらず、違和感がある場合は早めにケアすることが大切です。若い世代は運動後の洗髪を意識し、高齢の方はやさしい洗浄と快適なフィット感の帽子選びを心掛けるとよいでしょう。

硬水で髪がきしむ?ミネラル残留をオフにする対策

硬水で髪がきしむ?ミネラル残留をオフにする対策 手を洗った後になんだか膜が残ったような感じがする…そんな経験がある人は、その現象が髪にも起こりうると聞いたら驚くかもしれません。それは硬水の影響です。硬水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多く含まれており、これらが髪に付着して被膜を作ってしまいます 。その結果、髪の内部に水分が浸透しにくくなり、髪は乾燥してもろくなり、切れ毛が増えてしまいます。こうした問題を放置すると、長期的には髪のボリュームダウン(薄毛)につながる可能性すらあります 。 硬水自体は健康に害はありませんが、髪や肌には影響があります。硬水を使っていると、シャンプーの泡立ちが悪かったり、洗った後も髪や頭皮が十分にすっきり・しっとりしない感じがすることがあります。また、蛇口やシャワーヘッドに白い水垢が付いているのを見たら、同じようなものが髪にも付着していると考えてよいでしょう。科学的にも、その影響ははっきり現れます。ある2016年の研究では、硬水で洗った髪は、蒸留水で洗った髪に比べて毛髪の太さが減少し、キューティクル層がザラザラと乱れたダメージ状態になっていました 。さらに、別の70人の男性を対象とした研究では、硬水にさらした髪は軟水に比べて強度が落ち、切断しやすくなったことが報告されています 。硬水が髪をくすませたり広がりやすくしたりする原因だといわれるのも不思議ではありません。実際、硬水は頭皮の乾燥や刺激を悪化させることもあり、湿疹(エクセマ)や乾癬のある人は、硬水で洗うと頭皮の状態が悪化しフケなどが増える場合があります 。 では、硬水が髪に影響を与えている場合、どう対策すればよいでしょうか。一つの方法は、水そのものを軟らかくすることです。家庭に軟水化装置を設置したり、シャワーヘッドにフィルターを付けたりすれば、水に含まれるミネラル分を髪に当たる前にかなり除去できます。実際、軟水に変えることで髪が柔らかく扱いやすくなったと感じる人は多いです。大掛かりな設備が難しい場合は、キレートシャンプーを使う手もあります。硬水用シャンプーとも呼ばれる特殊なシャンプーで、ミネラルの蓄積を結合して洗い流す成分が配合されています。毎日使うようなものではありませんが(週1回や月に数回程度が目安)、頑固な蓄積をリセットするにはとても有効です。 他の簡単な対策としては、洗髪後に酸性リンス(例えばリンゴ酢やレモン汁を薄めたもの)を使う方法があります。これでミネラルの付着を中和し、キューティクルを引き締めることができます。例えば、リンゴ酢大さじ2杯程度を水2カップで薄め、シャンプー後の髪にかけてから、最後に真水で洗い流すといった具合です。これで髪のキシキシした感じが和らぎ、ツヤも出やすくなります。洗い流さないトリートメントやヘアマスクで、硬水で乾燥しがちな髪に潤いを補給することも効果的です。 まとめると、硬水中のミネラル分は髪の見た目や質感に影響しますが、フィルターの使用やキレート剤による処理、そして十分な保湿ケアによってそのダメージを最小限に抑えることができます。自分の水質が硬水かどうか分からない場合は、地域の水質報告を調べたり、蛇口に白い石灰質の跡が付いていないか確認してみましょう。硬水対策をする価値は十分にあります――髪のためにも、そしておそらく肌にとってもプラスになるでしょう。

硬水で髪がきしむ?ミネラル残留をオフにする対策

硬水で髪がきしむ?ミネラル残留をオフにする対策 手を洗った後になんだか膜が残ったような感じがする…そんな経験がある人は、その現象が髪にも起こりうると聞いたら驚くかもしれません。それは硬水の影響です。硬水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多く含まれており、これらが髪に付着して被膜を作ってしまいます 。その結果、髪の内部に水分が浸透しにくくなり、髪は乾燥してもろくなり、切れ毛が増えてしまいます。こうした問題を放置すると、長期的には髪のボリュームダウン(薄毛)につながる可能性すらあります 。 硬水自体は健康に害はありませんが、髪や肌には影響があります。硬水を使っていると、シャンプーの泡立ちが悪かったり、洗った後も髪や頭皮が十分にすっきり・しっとりしない感じがすることがあります。また、蛇口やシャワーヘッドに白い水垢が付いているのを見たら、同じようなものが髪にも付着していると考えてよいでしょう。科学的にも、その影響ははっきり現れます。ある2016年の研究では、硬水で洗った髪は、蒸留水で洗った髪に比べて毛髪の太さが減少し、キューティクル層がザラザラと乱れたダメージ状態になっていました 。さらに、別の70人の男性を対象とした研究では、硬水にさらした髪は軟水に比べて強度が落ち、切断しやすくなったことが報告されています 。硬水が髪をくすませたり広がりやすくしたりする原因だといわれるのも不思議ではありません。実際、硬水は頭皮の乾燥や刺激を悪化させることもあり、湿疹(エクセマ)や乾癬のある人は、硬水で洗うと頭皮の状態が悪化しフケなどが増える場合があります 。 では、硬水が髪に影響を与えている場合、どう対策すればよいでしょうか。一つの方法は、水そのものを軟らかくすることです。家庭に軟水化装置を設置したり、シャワーヘッドにフィルターを付けたりすれば、水に含まれるミネラル分を髪に当たる前にかなり除去できます。実際、軟水に変えることで髪が柔らかく扱いやすくなったと感じる人は多いです。大掛かりな設備が難しい場合は、キレートシャンプーを使う手もあります。硬水用シャンプーとも呼ばれる特殊なシャンプーで、ミネラルの蓄積を結合して洗い流す成分が配合されています。毎日使うようなものではありませんが(週1回や月に数回程度が目安)、頑固な蓄積をリセットするにはとても有効です。 他の簡単な対策としては、洗髪後に酸性リンス(例えばリンゴ酢やレモン汁を薄めたもの)を使う方法があります。これでミネラルの付着を中和し、キューティクルを引き締めることができます。例えば、リンゴ酢大さじ2杯程度を水2カップで薄め、シャンプー後の髪にかけてから、最後に真水で洗い流すといった具合です。これで髪のキシキシした感じが和らぎ、ツヤも出やすくなります。洗い流さないトリートメントやヘアマスクで、硬水で乾燥しがちな髪に潤いを補給することも効果的です。 まとめると、硬水中のミネラル分は髪の見た目や質感に影響しますが、フィルターの使用やキレート剤による処理、そして十分な保湿ケアによってそのダメージを最小限に抑えることができます。自分の水質が硬水かどうか分からない場合は、地域の水質報告を調べたり、蛇口に白い石灰質の跡が付いていないか確認してみましょう。硬水対策をする価値は十分にあります――髪のためにも、そしておそらく肌にとってもプラスになるでしょう。

毛穴詰まりですっきりしない頭皮に:ビルドアップ解消メソッド

毛穴詰まりですっきりしない頭皮に:ビルドアップ解消メソッド 頭皮は皮膚です。そして顔の皮膚と同じように、汚れや老廃物が蓄積することがあります。**頭皮の蓄積(スカルプビルドアップ)**とは、頭皮上に皮脂、古い角質(フケ)、汗、ヘア製品の残留物などが積もり重なった状態を指します。頭皮を触ったときにワックスのようなベタっとした膜を感じたり、かいてみたら爪に白い汚れが溜まったりするなら、それは蓄積汚れがあるサインです。こうした汚れが長期間蓄積すると、毛穴(毛包)を詰まらせたり、少なくとも髪の成長にとって良くない環境を作り出したりします。特に頭皮が非常に脂性の人や、スタイリング剤やドライシャンプーを頻繁に使っているのに頭皮の深部洗浄をあまりしない人は、この頭皮蓄積が起こりやすいです。皮脂の分泌や角質の新陳代謝自体は正常な現象ですが、それがきちんと除去されず溜まりすぎると問題が生じます。過剰な蓄積は、フケのような白いかけらやかゆみを引き起こすほか、毛包炎(毛穴の炎症でニキビのようなブツブツができる)につながることもあります。ひどい場合、毛穴が詰まることで髪の成長が妨げられたり、毛穴周辺の慢性的な軽い炎症によって髪が細くなったりする恐れがあります。実際、「頭皮をきちんと洗浄しないでいると、皮脂や整髪料の残留物が蓄積し、健康な髪の成長を妨げる可能性がある」と指摘する専門家もいます。ある報告では、洗髪の頻度が少ないと皮脂や残留物が毛穴周りにたまり、炎症を招き、長期的には髪の細り(薄毛)の一因になりうると述べられています 。では、頭皮の蓄積にどう対処すればよいでしょうか?答えは定期的な“洗浄と角質ケア”ですが、ポイントはやさしく行うことです。だからといってゴシゴシ毎日洗うという意味ではありません(それではかえって刺激になってしまいます)。代わりに、週に1回か2週に1回程度、クレンジングシャンプーを使って頭皮の蓄積物をしっかり洗い流すとよいでしょう。クレンジングシャンプーは、スタイリング剤や皮脂の頑固な残留物を取り除くために作られています。整髪料やドライシャンプーをよく使う人ほど、このステップは特に重要です。さらに、頭皮の物理的な角質ケアも効果的です。頭皮用のスクラブやブラシを使えば、古い角質や汚れをかき出すことができます。週に1~2回、スクラブを使ったり、シャンプー時に頭皮ブラシで優しくマッサージしたりすると、頭皮環境をクリーンに保てます。近年、「頭皮のフェイシャル」的なケアも登場し、髪の健康には頭皮を清潔に保つことが重要だと強調されています。皮膚科医たちは、頭皮の角質をきちんと除去することが健やかな頭皮環境の鍵だと述べています 。例えば、「ハイドラフェイシャル・ケラビーブ」のような水流を使った頭皮ディープクレンジング&保湿トリートメントがあります。こういったサロンケアは頭皮リセットに有効ですが、自宅でもできることはたくさんあります。まず適切な頻度で洗髪すること(多くの人は週2~3回程度、頭皮が非常に脂っぽい人はもっと頻繁でもよいでしょう)。頭皮に汚れが残っていると感じるなら、一度のシャワーでシャンプーを2回するのも手です(1回目で皮脂を浮かせ、2回目でより奥まで洗浄します)。また、整髪料をたくさん使った日や運動で汗をかいた後は、しっかり頭皮を洗浄するよう心がけましょう。そして、すすぎを念入りに行うことも大切です。シャンプーやコンディショナーの洗い残し自体が蓄積の原因になりえます。水質が硬水の場合、水中のミネラル分が頭皮や髪に蓄積することがあります。その場合、キレート作用のあるシャンプーやお酢リンスを時折使うことで、そうしたミネラルを除去できます。過剰な蓄積を防ぎ頭皮を清潔に保つことで、毛穴の詰まりを防ぎ、毛包が健全に機能できるようになります。その結果、根元の立ち上がりが良くなったり、かゆみや頭皮のにおいが軽減したりと、髪の状態も改善するはずです。要はバランスです。皮脂を根こそぎ奪わず、でも余計なものは溜め込まない——そんな程よく清潔な頭皮を目指しましょう。